[ 小嶋敦さん プロフィール ]神奈川県二宮町の歯科医院院長を勤める.数年前、お子さんの多発性硬化症の発病とその闘病に向き合った事がきっかけとなりマニュアル化された現代の医療、治療に違和感を感じた.2011年、自身の歯科治療に関して保険医療機関を辞退し、従来の医療という枠にとらわれない新たなカテゴリーを目指して日々患者さんと真剣に向きあう歯科医として活動中.現在は、jibun cafeを医院にて開催、ワークショップ・勉強会無料相談を開催しています.
閉じ込められている人
___保険診療をお止めになったのはいつからですか?
無謀にも2011年の4月に止めようと思ったんです。3月には震災もあって業界自体も落ち込んでる状態で、経費自体は半分くらいにしたけれどギリギリでやっていました。メリットはないですよ。保険診療と比較して収入は1/4くらいになりました。
歯科の自費診療って胡散臭いんですよね。(笑)透明性もないし何でその値段なのかも分からない。受付で電話に出て「保険診療はやっていないんです」と言うとほとんど電話切られますよ。それはそうですよね。
今は、そうじゃなくて何でここに電話してくれたのか、何を求めているのかを聞き出して、「それだったら多分協力できる所がありますけど保険は使えないから費用の事も相談しましょうね」っていう立場を取っていて、費用もいろいろな払い方をして頂いています。
___あえて保険診療を止めたのは、小嶋先生が考える「医療」を提供したいということでしょうか。
「医療」を提供したいのではないんです。自分の生き様として、言い方は良くないかも知れないけど「国に飼われているのは嫌だ」と。
一番のきっかけは娘です。娘が難治難病の状態にいて、その人の生き方だったり存在だったりから表現されている病気なので、それに対応しようとしたら自分が表面的な生き方をしていたら絶対に対応出来ない。娘と同じような人は沢山いるし、身体的な病気じゃなくて精神的な所で閉じ込められている人もいるのが沢山見えてくる。だとすれば僕がそれなりの覚悟を決めてこの道から外れる訳にはいかないんです。
___歯科医師というお立場から、かなりディープなところに踏み込んでいらっしゃいますね。
早く辞めちゃえばとも言われるんですよ。「元歯科医師」の方が格好いいとか。(笑)
納得して生きること
___「その人がその人らしくあるために」というゴールのために、どんなことが大切でしょうか?
まず「自分に向かい合う」というのが一つですよね。自分の中に「真の部分」が有るということを気づいて欲しいですね。
いろんな経験を排除したところで自分の中を見るということの、その入り口として「肉体を見ること」かも知れないし「ある事柄と向き合うこと」かも知れない。一人でそれをやろうとするとやっぱり難しい。人と話をしたり関わることがない限り自分を見て行くことって出来ないですよね。
人それぞれ気づくキッカケは違うので、まずとにかく「場」を作ることですね。診療台の上で2時間話したって何も分からないですから、歯を治しに来るだけじゃなくていろんな「場」を作って、自分を見ていくキッカケをたくさん用意してあげる。
コミュニケーションが本当に大切だし、だとすればコミュニケーションって何かを知らなければいけない。物事の考え方だったり、相手を認めることだったり、なんでも必要ですよね、生きて行く上で。
___社会の仕組み作りとしてはどんなことが考えられますか?
今の支配システムをどうにかして行こうというのは難しいですよね。完全に出来ちゃっているから。
今の支配システムをどうにかして行こうというのは難しいですよね。完全に出来ちゃっているから。
今の社会は個人が個人であっちゃいけない訳ですよ。自分を見失っててくれないと困るんです。「こうして」って言えば「は〜い」というような状態にされてしまっている。そうではなくて、個人個人ちゃんと独立して自立して、でも個ではなく繋がっているという社会を作っていかないといけないと思うんです。
たぶん経済を持ち込んでしまうと難しいですよね。損得駆け引きを持っちゃうとダメなんです。相手が納得して生きる、自分が納得して生きるというところだけでフラットに関わらないと。
ゴールは遠いか?
___311の後、いろいろなことが暴かれて「気づき」が加速したという論調があります。医療の現場ではどうお感じですか?
気づいている人は増えてると思いますよ。「遠隔治療」なんて言葉を、今あんまりびっくりしない人が多いですよね。目に見えない物に対して意識が増えていると実感します。でも、世の中の95%の人は気づいてないですよ。5%くらいの人は気づき始めていたり、もともと気づいていても気づかないようにさせられている。
例えば周りから「それは違うでしょ?」と小さい頃から言われ続けている人って結構います。「自分はおかしいんだ」と感じて自分を押し殺している。そんな人たちが「それでいいんだよ」という価値観に触れるだけで気づき始める人数は増えるんですよ。
そうするためには、自分らしさを失わずに持っている人たちが集まって発信をして行く。僕はそういう活動がしたいと思っています。
___ということは、小嶋先生が診療を通してメインターゲットとされているのは5%の方?
そうなんです。最初は95%の人たちにどう話したらいいんだろうと苦しんだりしていましたが、5%の人たちが気づい行くことで95%の人たちがある時に気づく。
僕が関われる人数って限られていますから、そういう「場」を提供して行かないと。自分らしく頑張ったり、成長して、しかも経済を発生させていくという。
___「100匹目の猿」のように、ある臨界点を越えれば繋がり始めるかも知れません。
そうだと思いますよ。末端からこういう考えを持つ人たちを一人でも増やすことををやって行くしかない。根気よく、根気よく。
___ゴールは遠いですね。
2万年くらいかかるかも知れない。(笑)
でも、医師とか学校の先生とか弁護士とか、社会を成り立たせるための番人のような人たちから「それ違うでしょう?」っていう人がどんどん出てくれば、それはやっぱり大きく変化して来るものだと思います。難しいですけど、2〜3年経つと大分変わって行くんじゃないかな。
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#1 ウミドリ / Jazzida Grande
#2 I'm Not in Love / 楠木勇有行
#3 On My Own / Daniel Jobin
#4 Know How / Kings of COnvenience
#5 A House is not a Home / Reggae Disco Rockers
#6 Moon Child / Pharoah Sanders
#2 I'm Not in Love / 楠木勇有行
#3 On My Own / Daniel Jobin
#4 Know How / Kings of COnvenience
#5 A House is not a Home / Reggae Disco Rockers
#6 Moon Child / Pharoah Sanders
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モトカ)
ちょっとおさらい。
私が一番印象に残ったのは、「痛みはサインであって、むしろ恩恵である」とうこと。痛みは火災報知機のサイレンが鳴るようなものだから、そのサイレンだけを止めても問題の根本的解決にはならないって。
りえ)
ぐさっときましたよね。 確かにそうだと。
モトカ)
モトカ)
あと、もうひとつ印象深かったのは「その人が、その人らしくあるために」という視点の大切さ。
患者さんの症状は人それぞれだし、人生の中でその病気にたいしてどういうスタンスで向き合っているのかも千差万別。だからこそ個別のオーダーメイドの治療が必要という取り組みでしたね。
りえ)
患者さんの症状は人それぞれだし、人生の中でその病気にたいしてどういうスタンスで向き合っているのかも千差万別。だからこそ個別のオーダーメイドの治療が必要という取り組みでしたね。
りえ)
自分を生きようとする5%の人に向けた100%の向き合い方をしておられる、不思議な先生でしたね!
「アイデンティティーを壊しちゃえばいいんですよ」なんて、積み上げた価値観を壊して、そこからまた積み上げればいいんだよってやっぱりすごいと感じました。
それと似た感覚のお話があって、「逆バンジージャンプ」って知ってますか?
モトカ)
「アイデンティティーを壊しちゃえばいいんですよ」なんて、積み上げた価値観を壊して、そこからまた積み上げればいいんだよってやっぱりすごいと感じました。
それと似た感覚のお話があって、「逆バンジージャンプ」って知ってますか?
モトカ)
逆バンジー?(笑)
りえ)
りえ)
「逆バンジー」って、その名の通り、下にいる自分が上に急に引っ張られるという物。3、2、1、ポーン!って上に引っ張られちゃうんです。
私たちが知っているのって落ちる方なんですが、積み上げて来たものを壊されて衝撃を受けて上がって行くという、進化論に共感するように感じているんです。
モトカ)
私たちが知っているのって落ちる方なんですが、積み上げて来たものを壊されて衝撃を受けて上がって行くという、進化論に共感するように感じているんです。
モトカ)
あー! 進化論ね。なるほど。
それで思い出したのが、フリッチョフ・カプラの『ターニングポイント』っていう本。
文明の進化はなだらかに移行していくのではなくて突然AからBへ切り替わる、ということを言って、「パラダイムシフト」という語を生んだ。
りえ)
逆バンジーですよ!右上がりの曲線グラフがあったとして、 なだらかに見えてるんだけどその一カ所をズームしていくと、結局はブロックが階段のようになっている。進化は階段形式というか。上にどんどん行くためにはステップアップということですよね。
モトカ)
モトカ)
そうだねー。
「100匹目の猿」のように、ある一つのコミュニティーの中で一人の人が気づいても変わらないし、2人でもダメ。10人でも99人でもダメなんだけど、100人という臨界点に達したときに急にババっと全体に拡がる。そういうことなんだろうね。
りえ)
前回の、宇宙がリアクションの繰り返しで進化しているという話ともちょっと似ていますね。
モトカ)
うん。
何事にも「臨界点」があるんだろうね。まず一人一人が自分自身を確立して、その人たちが一定の量まで増えた時に初めて切り拓かれていく。
りえ)
りえ)
いやいや、「逆バンジージャンプ」で急にやってくるんですよね、変化って。
でも、ただ待っているだけじゃなく、小嶋敦先生がおっしゃるように受動的ではなく能動的に感じ続けることですね。
でも、ただ待っているだけじゃなく、小嶋敦先生がおっしゃるように受動的ではなく能動的に感じ続けることですね。
モトカ)
私、自分の座右の銘にしている言葉があってね。
「期待はしない、けれど奇跡は信じる」
りえ)
「期待はしない、けれど奇跡は信じる」
りえ)
んん〜〜なんかステキ!
期待して待っているよりも、自分のことをやっておきつつ、奇跡があるのを信じていく。
私もこの『羽ラジ』が、気づきのプロセスとして皆様の中に感じる物があればうれしいなと思っています。
モトカ)
期待して待っているよりも、自分のことをやっておきつつ、奇跡があるのを信じていく。
私もこの『羽ラジ』が、気づきのプロセスとして皆様の中に感じる物があればうれしいなと思っています。
モトカ)
そうやってしつこくチクチクと刺激をね。(笑)
りえ)
りえ)
呼び醒ましていかないとね♪
今後もやって行きましょう(笑)
今後もやって行きましょう(笑)
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