2014/05/27

大切なものは目には見えない

M)
『星の王子さま』って、実は今まで読んだこと無かったの。最近になって今さらストーリーを知って感動しちゃった。
バラを残して旅に出てしまうんだってね、

R)
そうそう、自分の星にバラを置いて来てしまったんです。
たった一つしか無い花だと思っていたら、地球にはめちゃくちゃあったっていう・・・w
それで王子さまは愕然とするんです。

M)
それでどうなるの?

R)
地球のバラも同じようにきれいなんですけど、たった一つの自分の星にあった花の方がやっぱり自分にとって一番大切だったって気づくんですよ。
美しい言葉と柔らかい幼子が話すかのように染み入るシーンの描写が大好きで。

人間たちはもう時間がなくなりすぎてほんとうには、なにも知ることができないでいる。
なにもかもできあがった品を、店で買う。
でも友だちを売ってる店なんてないから人間たちにはもう友だちがいない。

ぼくはね、花を持ってて、毎日水をかけてやる。
火山も三つ持ってるんだから、七日に一度すすはらいをする。
火を吹いてない火山のすすはらいもする。
いつ爆発するか、わからないからね。
ぼくが火山や花を持っていると、それがすこしは火山や花のためになるんだ。

花が、なぜ、さんざ苦労してなんの役にもたたないトゲをつくるのか、
そのわけを知ろうというのが、だいじなことじゃないっていうのかい?
花はよわいんだ。むじゃきなんだ。できるだけ心配のないようにしてるんだ。
トゲをじぶんたちの、おそろしい武器だと思ってるんだ。
花って、ほんとに矛盾してるんだね。

でもぼくはまだ、あまりに子どもで花を愛するということが、
どういうことなのかわからなかったんだ。
もちろんぼくのバラだって、
通りすがりの人が見ればきみたちと同じだと思うだろう。
でも、あのバラだけ、彼女だけが、きみたち全部よりもたいせつだ。

だれかが、なん百万もの星のどれかに咲いている、たった一輪の花がすきだったら、
その人は、そのたくさんの星をながめるだけで、しあわせになれるんだ。 
(『星の王子さま』より)

nと(n+1)の間

R)
見えないものを見る力って、日本人が長けているすばらしい分野ですよね。 

M)
科学の力はものが見えすぎて過剰なんだていう論調もあるけれども、本来はサイエンスとクリエイションって隣り合わせで、コラボレーションスべきだよね。

R)
最近私もそればっかり考えています。
文化とスピリチュアリティーとテクノロジーとサイエンスは融合すべきものなのではと。

M)
科学って、私なりの解釈なんだけど積み木みたいなものだと思っているの。 
床や机に積み木を一枚一枚重ねていくと、当たり前のことなんだけど1枚目の上には2枚目、その上に3枚目、4枚目ってなるでしょう? 
それを数式にするとn枚目の上に(n+1)枚目が置かれる。要するに科学ってそういうものなんだなって。

R)
ちょっと格好いいですねw

M)
で今21世紀を迎えて、20枚めの上に21枚目がうまく乗っからないで「あらら?」っていう感じになっているように思うの。 

R)
あーそれはなんか分かるような気がします。 

M)
こんな時代に誰が何をしたら良いのかって言うと、私たちの時代だと思うの! 

R)
あはは! いいですね。えっと、つまり魔法使いってことですか?w

M)
それも含めてねw 要はクリエーターの出番だと思うの。
うまく行っていない時に「こうやれば21枚目が乗るでしょう?」ってビジョンの提示をする。
これはもうクリーターに課せられた誇り高き使命だと思うんだよね。見えないものをたぐり寄せる力っていうのかな。



渦と宇宙意識

M)
テオドール・シュベンクっていうシュタイナー系の学者さんが書いた『カオスの自然学』っていう本によると、水の本性は「丸くなりたい」んだって。
科学的な言い方をすれば、たぶん表面張力とかそんな話だと思うんだけど。
無重力の宇宙空間で水って丸くなるでしょう?でも地球上では重力が有るから丸くなりきれない。
重力って直線的な力だから、丸くなりたい力と拮抗して、やむなく水は蛇行するし渦を巻くんだって。 

R)
なるほどー!川って言っても直線なのは人間が作った運河だけですよね。
自然の川はくねくね曲がってますもんね。

M)
運河だってよくよく見ると、まっすぐな水路の中でも渦巻いて流れていく。 
渦を巻くっては、テオドール・シュベンク曰く「水を介して宇宙意識が刻印されたものである」なんだって! 

R)
そっかそっか、なるほど!
宇宙はスパイラル、渦の中で色んなものを形成しているんですね。
その宇宙意識が水を介しているから、それを吸い上げている植物たちは宇宙の形をしているんですね。

M)
そうそう、私たちの身体も渦巻きだらけでしょう?
DNAだけじゃなくって、見えてる所だけでもツムジとか。性格だってひねくれているしw

R)
(笑)
つまり、私たちも宇宙の刻印を象っているということですね。格好いいですね、人間!  

M)
そう思うと、一つ一つの渦が愛おしくってね。
ツムジって髪型を作るには邪魔なものでもあるんだけど、そこに実は何かメッセージがあるのかなって思うと接し方が変わってくる。と接し方が変わってくるんだよね。

R)
なるほど。メタ視点というか。

右巻きで逃げる

R)
私、占星術をすこしかじったんですけれど、渦意識っていいですよね。天体も宇宙を動いている中で周り巡っている。
「惑う星」と書いて「惑星」って呼ぶですけど、お互いが干渉し合って引力で引っ張られて、ある種の渦になってお互いに移動している。 
私たちは宇宙と同じような動きをしているのかなって。 

M)
渦をまく方向にも意味が有るらしいね。
台風ってあるでしょう?北半球だと左巻き、南半球だと右巻きになるんだけれども、南半球の右巻きは台風に育ちにくいんだって。
左巻きのは連鎖し易くて、右巻きだとバラバラになるらしい。

R)
あーそれは面白いですね!左巻きは力を合わせてしまうんだ、否応無しに。

M)
ねー。
嫌な人に出会ったら、右巻きで逃げて行く!

R)
あははは!それいいですね。バラバラになりますよね、そうすれば。

M)
好きな人は左巻きですり寄って行くw

R)
左巻きで来られたら、ちょっと警戒しちゃいますけどねw



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#1 Cameo Lover / Kimbra
#2 pinpre / salmon cooks U-zhaan
#3 ジレンマの花 / Keison
#4 Upswing / Flakjakt 
#5 Before Love Went Out of Style / Radka Toneff & Steve Dobrogosz 
#6 Love is in Town / Brenda Boykin
#7 The Will Of Life / DJ Matsuoka 
  

羽ラジ

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2014/05/20

いちばん古い記憶

M)
生まれてから一番古い記憶って、1歳半くらいの人が多いらしいね。
りえちゃんはどう?

R)
これが一番古いんじゃないかなって思うのは、たぶん2歳とかそのくらい。
よく思い出すんですけど、小田原城で桜の時期に家族で過ごしてる。
愛に溢れている映像として記憶されています。

M)
幸せな思い出だねー。
りえちゃんの人生は幸せから始まったんだね。

R)
かもしれませんね!
記憶の始まりが幸せからだったってスバラシイ! 

M)
私は光が眩しかった思い出なの。まだ歩く前。
そんな時代の事を覚えているのかって自分でもびっくりするんだけど、
父親に抱っこされて光の降り注ぐ丘を登っていくんだよね。
とにかくまぶしかった。

R)
光のまぶしかった記憶、、、かなり神秘的ですねー!

M)
実はもっと古い記憶があって、
生まれる前、っていうかこの世に飛び出てくる時の、ビジョンっていうのかな。
沢山の人の声が聴こえたの。10人や20人どころではなくって10万100万レベルの沢山。

R)
どこに生まれでたんですか!w

M)
物心ついたときからずっと持っているイメージなんだけど、
大人になってようやく言葉にしてるから大分脚色が入っているのかも知れないけどねw
地響きのような人の声が聴こえて、それで「行かなきゃ!」って思って取る物も取らずに飛び出て来た。
ヘルタースケルター』っていう映画の冒頭に「悲鳴と歓声はよく似てる」っていう言葉が流れるんだけど、
私と同じだと思って、それを観てちょっとホッとした。
あれは一体なんだったんだろう・・・
R)
モトカ妄想ストーリーですw


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M)
ところで、武器になるものってある? 

R)
「キャラクター」かな?w
自分が使われるというよりも、自分が自分をどう使っていくのか。
「武器」というより21世紀的な言葉になっていく事が望ましいんですけど、
「自分が武器」という感じで生きていたいなと思います。

M)
人生を生き抜くには自分の足で立つための拠り所が必要だよね。

R)
「職人」がそういう意味では一番素敵だなと思っています。
自分を売っている、自分の技術を売っている。 
何かに頼らずに自分自身の力を信じているというのは、すごく美しい。 

M)
今の時代、どんな「武器」があるのかなぁ?

R)
つい先日、すごい武器を持っている方々が集まるイベントの情報を見たんです。

M)
オタクの集まり? 

R)
まぁそんな感じ何ですw
自分しか分からないような研究分野を100%の力でやっている人ばかりで、武器はいろいろでした。 
科学とスピリチュアリティーを組み合わせていたり、
自分にしか分からないフェティシズムを魅力たっぷりに紹介出来るトークの能力であったり。
様々なものが武器になっているなって思いました。やっぱりキャラクターを武器にしている。
その人の持っている感性と、培ってきたモノゴトの編集能力が今の若い世代には武器なのかな。 

M)
何事も突き詰めていくと、異次元にブレイクスルーするものね。
ひらきこもり」っていう言葉があるの知ってる?「引きこもり」を極めると「ひらきこもり」になるんだって。
オタクって引きこもって狭い領域の事を掘り下げるでしょ。
外からはそれが袋小路になっているよう見えるんだけど、今の時代インターネットがあるから掘れば掘るほど向こう側で人と繋がる。

R)
いい言霊ですねw
なんだか明るさを感じるんですけど。華やかさすらもw


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#1 Rum Hee / Shugo Tokumaru 
#2 Mama Blues / Jestofunk 
#3 Tondazimu / Tonda Trio
#4 Gelnia / Takagi Masakatsu
#5 インドの街を象に乗って / Iwamura Manabu
#6 島脱あしび / 琉球アンダーグラウンド feat.いつみグループ
#7 Saturday and Sunday / kaito
#8 終わりの季節 / 高野寛+原田郁子 
  

羽ラジ

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2014/05/13

医療と健康の不都合な関係 #2

今週も小嶋先生のクリニックからのレポートです。

[ 小嶋敦さん プロフィール ]
神奈川県二宮町の歯科医院院長を勤める.
数年前、お子さんの多発性硬化症の発病とその闘病に向き合った事がきっかけとなり
マニュアル化された現代の医療、治療に違和感を感じた.
2011年、自身の歯科治療に関して保険医療機関を辞退し、
従来の医療という枠にとらわれない新たなカテゴリーを目指して日々患者さんと真剣に向きあう歯科医として活動中.
現在は、jibun cafeを医院にて開催、ワークショップ・勉強会無料相談を開催しています.


閉じ込められている人


___保険診療をお止めになったのはいつからですか?

 無謀にも2011年の4月に止めようと思ったんです。3月には震災もあって業界自体も落ち込んでる状態で、経費自体は半分くらいにしたけれどギリギリでやっていました。メリットはないですよ。保険診療と比較して収入は1/4くらいになりました。
 歯科の自費診療って胡散臭いんですよね。(笑)透明性もないし何でその値段なのかも分からない。受付で電話に出て「保険診療はやっていないんです」と言うとほとんど電話切られますよ。それはそうですよね。
 今は、そうじゃなくて何でここに電話してくれたのか、何を求めているのかを聞き出して、「それだったら多分協力できる所がありますけど保険は使えないから費用の事も相談しましょうね」っていう立場を取っていて、費用もいろいろな払い方をして頂いています。 


___あえて保険診療を止めたのは、小嶋先生が考える「医療」を提供したいということでしょうか。 

 「医療」を提供したいのではないんです。自分の生き様として、言い方は良くないかも知れないけど「国に飼われているのは嫌だ」と。
 一番のきっかけは娘です。娘が難治難病の状態にいて、その人の生き方だったり存在だったりから表現されている病気なので、それに対応しようとしたら自分が表面的な生き方をしていたら絶対に対応出来ない。娘と同じような人は沢山いるし、身体的な病気じゃなくて精神的な所で閉じ込められている人もいるのが沢山見えてくる。だとすれば僕がそれなりの覚悟を決めてこの道から外れる訳にはいかないんです。


___歯科医師というお立場から、かなりディープなところに踏み込んでいらっしゃいますね

 早く辞めちゃえばとも言われるんですよ。「元歯科医師」の方が格好いいとか。(笑)
 


納得して生きること


___「その人がその人らしくあるために」というゴールのために、どんなことが大切でしょうか?

 まず「自分に向かい合う」というのが一つですよね。自分の中に「真の部分」が有るということを気づいて欲しいですね。
 いろんな経験を排除したところで自分の中を見るということの、その入り口として「肉体を見ること」かも知れないし「ある事柄と向き合うこと」かも知れない。一人でそれをやろうとするとやっぱり難しい。人と話をしたり関わることがない限り自分を見て行くことって出来ないですよね。
 人それぞれ気づくキッカケは違うので、まずとにかく「場」を作ることですね。診療台の上で2時間話したって何も分からないですから、歯を治しに来るだけじゃなくていろんな「場」を作って、自分を見ていくキッカケをたくさん用意してあげる。
 コミュニケーションが本当に大切だし、だとすればコミュニケーションって何かを知らなければいけない。物事の考え方だったり、相手を認めることだったり、なんでも必要ですよね、生きて行く上で。 


___社会の仕組み作りとしてはどんなことが考えられますか?

 今の支配システムをどうにかして行こうというのは難しいですよね。完全に出来ちゃっているから。
 今の社会は個人が個人であっちゃいけない訳ですよ。自分を見失っててくれないと困るんです。「こうして」って言えば「は〜い」というような状態にされてしまっている。そうではなくて、個人個人ちゃんと独立して自立して、でも個ではなく繋がっているという社会を作っていかないといけないと思うんです。
 たぶん経済を持ち込んでしまうと難しいですよね。損得駆け引きを持っちゃうとダメなんです。相手が納得して生きる、自分が納得して生きるというところだけでフラットに関わらないと。



ゴールは遠いか?


___311の後、いろいろなことが暴かれて「気づき」が加速したという論調があります。医療の現場ではどうお感じですか? 

 気づいている人は増えてると思いますよ。「遠隔治療」なんて言葉を、今あんまりびっくりしない人が多いですよね。目に見えない物に対して意識が増えていると実感します。でも、世の中の95%の人は気づいてないですよ。5%くらいの人は気づき始めていたり、もともと気づいていても気づかないようにさせられている。
 例えば周りから「それは違うでしょ?」と小さい頃から言われ続けている人って結構います。「自分はおかしいんだ」と感じて自分を押し殺している。そんな人たちが「それでいいんだよ」という価値観に触れるだけで気づき始める人数は増えるんですよ。 
 そうするためには、自分らしさを失わずに持っている人たちが集まって発信をして行く。僕はそういう活動がしたいと思っています。


___ということは、小嶋先生が診療を通してメインターゲットとされているのは5%の方? 

 そうなんです。最初は95%の人たちにどう話したらいいんだろうと苦しんだりしていましたが、5%の人たちが気づい行くことで95%の人たちがある時に気づく。
 僕が関われる人数って限られていますから、そういう「場」を提供して行かないと。自分らしく頑張ったり、成長して、しかも経済を発生させていくという。


___「100匹目の猿」のように、ある臨界点を越えれば繋がり始めるかも知れません。 

 そうだと思いますよ。末端からこういう考えを持つ人たちを一人でも増やすことををやって行くしかない。根気よく、根気よく。


___ゴールは遠いですね。

 2万年くらいかかるかも知れない。(笑)
 でも、医師とか学校の先生とか弁護士とか、社会を成り立たせるための番人のような人たちから「それ違うでしょう?」っていう人がどんどん出てくれば、それはやっぱり大きく変化して来るものだと思います。難しいですけど、2〜3年経つと大分変わって行くんじゃないかな。


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#1 ウミドリ / Jazzida Grande
#2 I'm Not in Love / 楠木勇有行
#3 On My Own / Daniel Jobin
#4 Know How / Kings of COnvenience
#5 A House is not a Home / Reggae Disco Rockers
#6 Moon Child / Pharoah Sanders  

羽ラジ

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モトカ)
 ちょっとおさらい。
 私が一番印象に残ったのは、「痛みはサインであって、むしろ恩恵である」とうこと。痛みは火災報知機のサイレンが鳴るようなものだから、そのサイレンだけを止めても問題の根本的解決にはならないって。

りえ)
 ぐさっときましたよね。 確かにそうだと。

モトカ)
 あと、もうひとつ印象深かったのは「その人が、その人らしくあるために」という視点の大切さ。
 患者さんの症状は人それぞれだし、人生の中でその病気にたいしてどういうスタンスで向き合っているのかも千差万別。だからこそ個別のオーダーメイドの治療が必要という取り組みでしたね。 

りえ)
 自分を生きようとする5%の人に向けた100%の向き合い方をしておられる、不思議な先生でしたね! 
 「アイデンティティーを壊しちゃえばいいんですよ」なんて、積み上げた価値観を壊して、そこからまた積み上げればいいんだよってやっぱりすごいと感じました。
 それと似た感覚のお話があって、「逆バンジージャンプ」って知ってますか? 

モトカ)
 逆バンジー?(笑)

りえ)
 「逆バンジー」って、その名の通り、下にいる自分が上に急に引っ張られるという物。3、2、1、ポーン!って上に引っ張られちゃうんです。 
 私たちが知っているのって落ちる方なんですが、積み上げて来たものを壊されて衝撃を受けて上がって行くという、進化論に共感するように感じているんです。

モトカ)
 あー! 進化論ね。なるほど。
 それで思い出したのが、フリッチョフ・カプラの『ターニングポイント』っていう本。
 文明の進化はなだらかに移行していくのではなくて突然AからBへ切り替わる、ということを言って、「パラダイムシフト」という語を生んだ。

りえ)
 逆バンジーですよ!右上がりの曲線グラフがあったとして、 なだらかに見えてるんだけどその一カ所をズームしていくと、結局はブロックが階段のようになっている。進化は階段形式というか。上にどんどん行くためにはステップアップということですよね。

モトカ)
 そうだねー。
 「100匹目の猿」のように、ある一つのコミュニティーの中で一人の人が気づいても変わらないし、2人でもダメ。10人でも99人でもダメなんだけど、100人という臨界点に達したときに急にババっと全体に拡がる。そういうことなんだろうね。

りえ)
 前回の、宇宙がリアクションの繰り返しで進化しているという話ともちょっと似ていますね。

モトカ)
 うん。
 何事にも「臨界点」があるんだろうね。まず一人一人が自分自身を確立して、その人たちが一定の量まで増えた時に初めて切り拓かれていく。

りえ)
 いやいや、「逆バンジージャンプ」で急にやってくるんですよね、変化って。
 でも、ただ待っているだけじゃなく、小嶋敦先生がおっしゃるように受動的ではなく能動的に感じ続けることですね。

モトカ)
 私、自分の座右の銘にしている言葉があってね。
 「期待はしない、けれど奇跡は信じる」

りえ)
 んん〜〜なんかステキ! 
 期待して待っているよりも、自分のことをやっておきつつ、奇跡があるのを信じていく。
 私もこの『羽ラジ』が、気づきのプロセスとして皆様の中に感じる物があればうれしいなと思っています。

モトカ)
 そうやってしつこくチクチクと刺激をね。(笑)

りえ)
 呼び醒ましていかないとね♪ 
 今後もやって行きましょう(笑) 


2014/05/06

医療と健康の不都合な関係

今週は、心と体についてのレポートです。
二宮町で歯医者さんをなさっている小嶋敦先生のクリニックにお邪魔してお話を伺って来ました。

健康とは
病気でないとか、弱っていないという事ではなく

肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも全てが満たされた状態にあること

(世界保健機関)

病気は治らなくてもいい


___「健康」についてWHOが定義していますが、医療の目指す「治癒」ということについてどうお考えですか?

 「健康」っていう言葉自体をあまり使わないというか、そこにフォーカスしてないんです。医療は確かに「治癒」を求めるんだけれども、治癒って何でしょうね。(笑)
 一般的な医療が目指しているのは、たとえば身体的に歩けない人は歩けるとか、精神的に病んでる人は普通に社会生活を送れるとか。普通にまた働いてお金稼いで税金払ってくれるような状態に修理して戻すというようなことですよね。でも、そこをゴールにしちゃうと治癒しなかった人が負けみたいになっちゃうでしょう?カテゴリーに当てはまらなかったらダメ、おしまいって言うのはちょっと変ですよね。
 僕が考えているのは、病気症状は自分を知るためのチャンスでしかなくて、治ろうと治らなかろうとそんなの関係ないんです。病気が人生を邪魔しているのであれば、それを良くするための手助けは出来る。


医療は人生のチャンスを奪っている


___とすると、従来の医療は「チャンス」を奪っている。

 そうだと思います。
 保険診療は、保険証を持って来た瞬間に「場」が決まるんです。病名をつけたらやり方は全部本に書いてあってやり方も決まっているから、それから外れたら混合診療で全部自費なんです。どんな人であろうとどういう状況であろうと全く関係ない。上手く行かなくても「こういうシステムだから」って言える。結局は保身と経済だけで成り立っているんです。
 医療の常識からすればしなければいけないことって有るのかもしれないけれど、そうじゃないことってたくさんあったりするんですよ。不安は取り除いてあげないといけないけど、後は自分でどうにかする方法を探してくれた方が良いですよね。
 歯医者に来たのに痛みを取らないでどういうことだって話になるけど、話をしてこちらのスタンスが伝われば「脳」は分かるんですよ。

___「脳反射」ということをおっしゃっていますが、それについて教えて下さい。

 既存の医学が正しい訳では無いし、それが相手に絶対合う訳でもない。じゃあ何を基準に持ってくるのか?
 構造医学っていうのがあって、それは重力を基準にするんです。人が地球上で重力がかかったときに身体がどう歪んでいくか。そういうのを見ながら進めるんだけど、最終的に基準とするものはその人の中にしかないっていう所に辿り着いたんです。
 「脳反射」っていうのは、その人の「脳」の中に有る情報を取り出すための手法なんです。筋肉に力が入るとか入らないとかっていう反射の機能を使って脳の情報を取って行くとう「キネシオロジー」のような方法です。
 例えばこの鎮痛剤が自分に合うか合わないかという時に、痛みをとるという浅い設定ではなくて、自分が成長するために使えるかどうかっていう所まで質問を投げ入れるんです。生きること全て、なんで生まれて来たのか、なんで今生きてるのか。医学の中だけではなくて、この鎮痛剤を作っている世の中のシステムはどうなんだろうって所まで見るともっと深みが出てきますよね。
 そうやってとても深いところに「YES/NO」を送り込んで答えを出してくるのが「脳反射」なんですよ。


自分を失うほど経済は発生する


___患者さんがいらした時のファーストステップとして「脳反射」というアプローチをなさるんですか?

 最初からそれをやらないです。
 いきなり潜在意識にアプローチしちゃうと相手が拒否する可能性があるので、まずはとにかく話します。「何でなの?」「どうなりたいの?」「どうしてそうなったの?」と。
 僕が関わる必要があるのか、どうして欲しいのか、場の設定をするんです。そして顕在意識が整理されてから、今度は潜在意識の中でその人が何を求めてるかを調べなきゃいけない。その時に脳反射を使います。

 
___心理療法的なカウンセリングにまで踏み込んでらっしゃるのですか?

 そんな医学的な話じゃなくて、とにかく相手に興味が有るから知りたいだけです。ちゃんと自覚しない状態でやってしまうと信用してもらえないし、訳の分からないことになってしまうんですよ。


___「自覚」ということがキーワードですね。患者さんご自身がご自分で気づいてスイッチを押すというような。

 そうです。
 世の中のシステムにどっぷり浸かっているような人だと、自分の身体感覚を全く感じないし自覚しないんですよ。これをどう自覚してもらうか。
 でも、中にはそれを分かってしまうと困ってしまう人もいるんですね。


___困る?
 
 そういう人たちは求めてないんです。自分らしく生きたいと分かってしまうと今の生活が成り立たなくなってしまうんです。自分を失えば失うほど経済は発生する。自分を取り戻せば取り戻すほど経済にはならない。それで歯に症状が出ている人って沢山居るんです。


痛みは恩恵

 歯って本当は凄く敏感なセンサーなんです。身体がサインを出しているのに、そのサインだけを歯医者さんが消したら問題は大きくなる。例えば火災報知器が鳴っているのに報知器だけ切って「あぁうるさかった」って言っているようなものです。
 

___そう考えると「痛み」や「苦痛」は恩恵かも知れませんね。

 僕はそうだと思います。幸せは悪魔のふりしてやって来る。
 だいたい歯を治しに来たのに人生を問われる訳だから、ほとんどの人は逃げますよ。(笑)
 その人の人生がある中でたまたま歯が痛い訳で、その部分だけ切り貼りしてその人に合わない方法でやって良いとはならないです。そこがしっかりしてないのに歯の治し方を決めようがないでしょう?


___シャーマニックなお話ですね。 

 そうですか?(笑)

(つづく)


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#1 With You / Flight Facilities feat. Grovesnor
#2 月の砂漠で / Calm
#3 It's Too Fast / Tica
#4 Sunrise / SHINGO SUZUKI feat. Marina P and Blanco Nice
#5 Secret O'Life / Tomoko Miyata
#6 I Want To Be There / Marcus Miller  

羽ラジ

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「自由」ってどういうことなのかと言えば、人の生き方の問題なんです。
まず体で感じることなんです。
体は正直だから感じるんです。その感じることを忘れない。そしてまたそこから考える。そしてまた行動する。
感じて、考えて、行動する。それを繰り返せばいいんです。
これを「reaction / リアクション」と言うんです。「re」繰り返す、「action」行動。
これ、 実は、宇宙の始まりが「リアクション」なんです。「核融合反応」のことなんですよ。
宇宙が生まれた時、何もない真空じゃなくて水素とヘリウムに満たされていた。
その水素とヘリウムが核融合反応を起こしたことで、いっぱいの物質が生まれたんです。
そこに星が生まれるわけなんです。
この「リアクション / 核融合反応」で、星が生まれ、星が死ぬ。
そして、爆発してまた新しい物質が生まれる。そしてまた星が進化する。
宇宙はその繰り返しなんです。
自由と宇宙


モトカ)
 宇宙の仕組みって、どこを切り取っても、切り取った部分が全体像を反映してるよね。
 私たちが日常生活で、感じて、考えて、行動するっていうのは、宇宙のドラマと全く同じだね。

りえ)
 なるほど、細胞みたいなものですね!

モトカ)
 感じて動くってことが「感動」だから、感動しなくなったら生きてないよね。 

りえ)
 ちょっとそれは悲しい〜。

モトカ)
 私よく思うんだけど、人が人生を推進して行く力って「感動」と言うより「衝動」だと思う。衝き動かす力。
 それって、日々のリアクションとして行動していく中で出会う「何か」なんじゃないかな。

りえ)
 今思い出したんですけれど、経済行動学の本を読んだときに「感じる」ことは何も考えていない状態に近いんだそうです。

モトカ)
 やっぱり、「訪れてくるもの」なのかな。
 マニュアルで治療する医療では、患者さんにとって必ずしも腑に落ちる作業ではないということだよね。

りえ)
 その人のタイミングがありますよね。