2014/07/15

『地球暦』のある町

先週に引き続き、先住民族クラフトショップ『ミドルズ』の地球暦案内人・柴田信之さんにお話を伺いました。

『地球暦』のある町


___r. 『地球暦』を使ってこれから展開して行きたいことの展望はありますか?

 狭い範囲に、大量につぎ込みたいよね。ターゲット層というよりは、エリア。この鎌倉周辺に使っている人を集中的に増やしていく。たまたま自分が鎌倉だっていうことがあるけど、その方が面白いような気がしていて。
 鎌倉も一つの観光都市として動いて入るんだけど、やっぱり試行錯誤しているんですよ。人って来ればいいものでもないし、みんなにとってどういう町の魅力を出して行くのかが、ある程度見えた方が楽しい。もっと中身のある暮らしに豊かさを感じたり、来る人もそこに魅力を感じたり。ただ見て帰るのではなく、町の持っている雰囲気とかね。
 たとえば神社仏閣、歴史とか、いろんな意見があるんだけど、そのなかで僕らは「季節感のある町」っていうのを考えている。鎌倉って外食産業が多いので市場とかが盛んで、色んな種類の野菜が出るちょっと面白い市場なんだよね。食べ物も服も、景色も季節感の出しやすい町だとおもう。町の人の会話も季節感をベースに成り立ってる。「次のイベントは夏至を過ぎたらにしようか」とか、「土用が終ってからその相談しようか」なんて会話。根底に季節感があるようなエリアを鎌倉でつくったら、遊びにくる人たちがそこを魅力的だと思えば想いが伝染していくわけだよね。実際『地球暦』を仲間うちのお店に貼ったりすることで、お客さんにとっては意味も無く置いてあるんだけど、そこから話が広がって行く。  
 エリアが狭く濃くなると発信力も強くなるし効果も高い。今はお店と家庭に貼ったらいいなって思っているんだけど、もう少し一般的になって来たら、学校、役所、図書館、警察、消防とかね。 


___m. 鎌倉ってサイズ的にコンパクトで濃度が高いように感じます。

 立地の効果は確かにありますね。適度なエリアにお店が散らばっていて。
 お店ってやっぱり大事なんだよね。インターネットのサーバーみたいなもんで、情報を持っているお客さんが行き交っている状態で、お店がいかにコミュニティーを育てるか、創るかっていうのはすごい大事。そのお店同士が連携して、初めて町がつながっていく。
 あとは大前提に鎌倉が好きだっていって住んでいる人が多いってこと。ただの利便性だけで町に住んでいるという人じゃないから、町で仕掛けようと思った時に、最初のスタートラインがそろっている。方向性はそれぞれもちろん違ったりするから賛同出来ないって人は居ると思うけど、とりあえず自分の町が好きっていう所からずれている人ってほとんどいないのが強みかな。 


___m. なるほど。わが町小田原も「小田原好き」は多いんだけど、弱点と感じているのはやっぱり濃度かなっておもうんです。小田原って微妙に広過ぎて地域と地域が間延びしているとうか。それで「ハレ」のイベントばかり仕掛ける傾向があるなと私は思うんです。「ケ」の生活に対してもう少し意識が注がれて「日常」の豊かさが立ち現れてこないと観光都市としてちょっと苦戦するのかな、と。 

 鎌倉のやりやすいところは、場所の特徴がはっきりしていてエリア分けがしやすい。広い所で何かを際限なく始めるよりも狭いエリアで確立させて、それが伝搬されて行く。明らかな色分けがあってメリハリがあるっていうのが鎌倉の特徴かもしれないな。 


___m. 多様でありつつそれらが融合していて、鎌倉は濃いですね。それを統合するツールとして『地球暦』がある。

 そう。やっぱりもうカリスマリーダーの時代じゃないと思うの。『地球暦』は単なる道具でもないしただのトレンドでもなくて、普遍的なものかな。

最強の暦とは


 暦って、つくられたものとして叡智、機能、効能を使わせてもらうわけだけど、一番精度の高い暦はより自分に近いローカルなものが最強の暦になる。「旧暦」って中国、韓国と共通して広い範囲に使えるけど、幅がある暦だから精度としては低くなる。沖縄と北海道でさえ稲を植える時期はずれるわけだよね。
 それをすごい狭い範囲で作り込んで行った時、例えば青果市場にどんな時期にどんな野菜が出てくるか書き込んで「鎌倉廉売暦」とかつくれたら最強だよね。頭の中で『地球暦』のピン達が浮かんで、キュウリが出てきたってことは今日の地球あの辺だなって分かっちゃう状態。農家の人は畑をやっていればそれが分かってしまっているわけ。
 家庭においてお子さんの身体の状態、調子の良い時悪い時っていうデータを付けてあげれば、20年間のバイオリズムを持って旅に出られる。それが出来たらさらにクリエイティブだと思う。

___m. いやあ、暦に追われている場合じゃないですね、使い倒さなきゃw 


冬至とクリスマス

M)
 ところで暦の話なんだけど、クリスマスってジーザスの誕生日って言われているけど本当は違うんだってね。
 旧約聖書の記述を学術的に検証した人たちが居て、例えば羊飼い達が星を見たとか、馬小屋の軒下で出産したとかね、真冬なのに。その時の星の位置、角度の光り輝きとか、おそらくあの星だろうと逆算していくと、どうもジーザスの誕生日は9月くらいだったらしい。
 じゃぁどうして12月25日にしたのかっていうと政治的な意味合いがあって、ローマ帝国がキリスト教を国教として認めた時にキリストのカリスマ性をもって民衆を統治しようと考えたんだね。ローマってもともと太陽信仰の国だったから、冬至のお祭りとキリストの誕生日をぶつけようって。

R)
 なるほどねー。柴田さんが言っていた「二至二分」の極まりの時のお祭りだったんだ。

M)
 そうそう。ジーザスが亡くなってから100年後くらいにニケーアっていう場所で会議を開いて、そこでキリスト教の教義を会議で決めて、ローマの国教がキリスト教になったんだよね。私の時代の教科書にはそう書いてあった。

R)
 いけない、世界史全然まともにやってなかったわ。。。

M)
 どこの土地にも宗教が形作られる以前に「原始信仰」っていうのがあって、その原始信仰の上に後づけで様々な物が付加されて宗教として体裁づけられていたってことね。キリスト教の土台にはローマの太陽信仰があった。 
 でね、私提案したいんだけど、クリスマスのお祭りは冬至のお祭りってことにした方がグローバルだよね。それに好きなテイストを付加させて行けばいいんだと思う。

R)
 そうですね、みんな自分の好きなテイストをくっつけちゃえばいいんですよね、冬至は共通で。
 日本だと何だろう・・・

M)
 シャカスマスW
 クリスマスツリーの変わりに卒塔婆たてるの。w

R)(爆笑)
 いいですね!!!
 『地球暦』をベースに考えて行けば冬至祭りになるわけですからね。

M)
 ケーキじゃなくて、カボチャ食べようw

R)
 和やかだし、そっちのが身体に絶対いい。

M)
 ま、なんでもいいんだよ、クリスマス風冬至祭でも。

R)
 そういうのを考えると、柴田さんや鎌倉のみなさんが「二至二分」の節目に自分たちでお祭りをするという活動はすごいですね。

M)
 中立だよねー。

R)
 是非、シャカスマスも入れてもらいましょう。



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#1 (I Can't Get Know) Satisfaction / 畠山美由紀 + saigenji

#2 In Spite of All the Damage / The Be Good Tanyas
#3 Presence of the Lord / 斎藤誠 with 山根麻衣
#4 You Give Me Something / Marcela Mangabeira
#5 Moon Came Rising / Mike McCarthy
#6 Valdemossa / B.E.D
#7 Oyimbo / Femi Kuti 
  

羽ラジ

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