2014/08/05

ダイダラボッチの棲む島



悲しみのムコウ側

M)

 広島の日だね。

R)
 ですねー

M)
 広島には行ったこと無いんだけど長崎には3回くらい行ったことがあって、今年の冬に初めて原爆資料館に行って来たの。

R)
 かなり衝撃ですよね。 でもね、確かに資料館では気持ちは落ち込むんですけど、何かしらの希望が私の中に生まれたんですよね。わたしが生きているのはこういうこと
があった後だったんだな・・・・って 

M)
 私は正視出来なかったなぁ。悲しみとか怒りとかを超越した何かに届いちゃうって言うか。

R)
 何かに気づかせてくれますよね。その何かは分からないんですけど、人それぞれへの気づきのメッセージを届けている気がします。
 私は何の苦労も無く生きていられるんだなーとか感じながら館内を回っている時に、丁度ブロンドヘアの外国人の方が手紙のコーナーで英語訳を読んで涙を流している姿を見たんです。私はショックを受けました。私は涙が流せなかったから・・・

M)
 涙を流せるって大事なことだよね。感じて流せば循環するものね。心理学的には怒りっていう感情の向こう側には悲しみがあるんだって。 

R)
 陰陽五行説でも「木火土金水(もっかどこんすい)」っていう5つの感情バロメーターがあって、怒りは木というエネルギーに代表されているんです。この循環図では感情はすべてつながっているので、例えば涙を流せると次のバロメータに感情を移して循環させることができるという、カラダの面白いシステムがあるんです。 
 何か感じている人って、自分の中に気づきの種が植わったということなんでしょうね。

M)
 それでも、生きねばならぬ!ってことだね。

R)
 そうですね、生きねば! 



ダイダラボッチの棲む森


M)
 去年は沖縄に初めて行ってね、北部の原生林をレンタカー借りてドライブして一番北の果てまで行ったのよ。何しろホンモノの原生林で、トトロどころかダイダラボッチがいそうな圧倒的な大自然なの。そこから見下ろす海の向こうには時折クジラが行き来するんだって。
 その原生林のを覆い尽くすように米軍基地があって、その原生林を取り壊してヘリポートをつくっている。オスプレイの基地にするらしい。現地で反対運動してる方が座っているところを通りかかったんだけど、驚いたのはね、とても穏やかに座っていたのよ。農作物の即売所みたいに見えた。基地のゲートにはバックパッカーみたい格好をした女の人がいて、一人でただ淡々とフルートを吹いていたの。。。
 その人たちがどういう理由でそこに座っていたか私は分かっていたから、目で挨拶をしたんだけど、彼らも穏やかに目で挨拶を返してくれた。ただそれだけ。
 生と死を両方を司る森で反対運動する現地の人たちは、全てを受け入れてそこにいるっていう「覚悟」を感じたんだよね。

R)
 なんか感じるものがあります>< 

M)
 自然て必ずしも優しくはないじゃない?時には牙を剥くし。特に沖縄みたいな南の島だったら嵐が来ればとんでもない暴風雨になるし。
 その自然と共生しようというのは相当な覚悟を持っていると感じるのよね。対峙するのではなくて、ただそこに共にいるっていう。10年100年とかじゃなくて千年万年の覚悟って言うのかな。



織り成す知恵


R)
 なるほど。
 私も去年初めて行った沖縄で、いろんな沖縄の実情があるなって感じたんです。現地の人の目線、メディアだけしか見てない人、観光客としてみた視点とか。
 私は万座ビーチのホテルに滞在したんですが、ホテルから山を一つ越えた向こう側に基地があって、丁度私が行った日に飛行演習のヘリコプターが山に墜落したんですよ!!パイロットの方は無事だったそうです。
 もしそれを神奈川にいてニュースで見たとしたら「基地反対!」っていう映像とくっつけて流すと思うんですけど、ホテルの方に話を伺うと現地の人は騒いでないんですよって。基地が無かったら生きて来れなかったこともあったり、もう歴史の中で受け入れているところがあると。
 で、本土から人を呼んで「反対!」と騒がせている団体がいるそうです。 

M)
 あー、プロの活動家の話は聞いたことあるよ。
 
R)
 あと、日本人じゃないって言ってました。マナーが悪くって、とか。
 現地の人はそんな現状を知っている。行ってみなければ分からない事実ってあるよなーと思ったんです。 

M)
 そうね。現状を知ると単純に反対と言えないよね。
 補助金の話も結構エグくて、保証を受けられるエリアがキッチリと区分けされていて住民同士の格差を生んでいる。アメとムチって言うのかな、分断統治だよね。したたかな戦略を感じる。複雑だよね。
 でもその複雑さによって助けられているところもあって、白か黒かのシンプルな二極に分かれたら明らかに対立するじゃない。
それが、一つのコミュニティー、家族、友達の中で、問題がキメラ状に分布されることによって決定的な対立までは至らない。結局は先延ばしなのかも知れないけど、それで共存して行ける。

R)
 コインの裏表みたいに、切り離すことは出来ないけれど共存しているってことですね。
 平和記念公園の石碑には今でも戦争で亡くなった方の名前が彫り続けられているんですよね。今になって情報が上がって来ている人もいると。私はここでも何かしらの希望を感じたんです。私も何かしら出来ることから行動していこうと思いました。 

M)
 どんな時代でも対立ってなくならないと思うけど、最悪の局面を避けながら、なんとか折り合いを付けて行けたらいいよね。先延ばしも決して悪いことではないと思う。

R)
 織りなして織りなして、ね。

M)
 そうそう。だからリアクションの仕方にしても、うまくレイヤーを変えて違う次元で見て行くことが大事だろうね。
 



「命のインフラ」


M)
 加藤市長が初当選した時に「命のインフラ」っていう言葉をおっしゃっていたのが印象的だった。 
 この足柄平野はひとつの水で繋がっている地域圏だ、って。酒匂川によって開かれて、そこに注がれている様々な川があって、その先には水を生み出している山が有る。さらに流れ出て相模湾が目の前にあって、人を生かして行く基盤としてのインフラがあらかじめ全て手の届く範囲に準備されている。 

R)
 確かにそうですねー!!

M)
 地域の産品を作って売りに行けば、外からお金が入ってくる。
 でもそのお金になった産品は土地の命の切売りによって生まれている訳で、かつてミヒャエル・エンデは『エンデの遺言』「お金がこの世の中を牛耳っている限り我々は自然から手痛いしっぺ返しをくらうだろう」って言った。

R)
 小田原は「命のインフラ」で潤って来たんですものね。山の幸、川の幸、海の幸。
 そしてやっぱり水がきれいな土地ですよね。富水とか螢田とか、名前の由来通りに水もあふれてい自然も豊かで。

M)
 せっかくの土地の資産、「命のインフラ」を生かしているのか?って所から見ると、どうなんだろうね。
 例えば、フランスは食料自給120%もあるんだって。自分たちの国が食べられる以上の物を農業が作り出している。それはフランスの農家の方々が一から土地を耕して、生産性を高めるため努力をして来た。だから農業に非常な誇りを持っているんだって。
 私たち日本は放っておいても草が生えてくる土地で、農作業をする前に先ず草むしりからやらないといけない。こんな豊かな土地って世界でも他にないくらい。それを思うとちょっと心が痛む。日本全体の自給率が低いにも関わらず、日々大量の食糧が捨てられているっていう。。。

R)
 もっと生かそうゼ〜〜って感じですね。 

M)
 一つ視点として見直さなければいけないと思うのは「量」の問題だと思う。適正量。
 資本主義の世の中って売れた者勝ちじゃない。収益を上げる事が大義名分になっていて、生活を豊かにするために沢山作って沢山売って。果たして、どれだけ売れば自分たちの生活が成り立つのか?自分にはどれだけの仕事が幸せなのか?
 「量」のアンバランスが社会にはびこっていると思うんだよね。

R)
 ですねー。量より質っていう考え方に問い直されてはいながらも、やっぱり量になっていますよね。 

M)
 うん。仕事が忙しいことは幸せだって言うけれど、「忙しい」は「心を亡くす」って書きますからw 

R)
 どんなことにでも自分の適正量があるって分かっていないと、時間を使い過ぎてしまったり、お金を使い過ぎてしまっていたり。
 自分のライフスタイルと連携できる想像力が必要ですよね。自分たちで考えられるようにならないと。ちょっと自分の人生と周りに起こっている事が繋がらない人が多いと思うんです。

M)
 カネよりもタネ。 
 
R)
 種に水をあげて、栄養をあげて、そうしないと育ちませんからね。

M)
 芽が出たら羽をはやして・・・

R)
 羽のように飛んで、増えていきますからね。 
 
M)
 キャンペーンしていきましょうw 

R)
 手の届く範囲からw

 
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  #1 Angel / Masa Rider
#2 マルコとジーナ / sal
#3 それぞれの海 / Port of Notes
#4 浪漫飛行 / Soma
#5 かすかなしるし / Sunaga t Experience
#6 A Case Of You / Prince
#7 みどりのパンツ / Keison

羽ラジ

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